たましひのたとへば秋のほたるかな
飯田蛇笏
8月16日、やっと映画に行けるかな。
10時からですから少し時間に余裕・・。
でも到着したら10分前。
受付の女性と顔見知りなのでしばし雑談。
この映画は中高校生に是ひ観て欲しい。
いや必見かな。
それにしてもオーストラリアの市民には敬服。
忘れてはいないのだから。
テーマは重い。日本の「戦陣訓」「捕虜を恥」
とする教義とは何だったのか?
大岡昇平の「俘虜記」にはこんな会話がある。
「戦陣訓」を作成した東条英機を指してる。
捕虜になった兵隊の言葉。
「軍人が自決に失敗するようじゃ日本が戦争に負ける
筈だな」
東条はピストル自殺を頭でなく胸に撃って失敗。
映画で知ったがヒトラーの最後も如何に自決を
成功させるかに神経を尖らした。
失敗は恥だから。
ピストルと青酸カリの両方を使った。
シベリアの捕虜は集団自殺は考えなかった筈。
生きるのが精一杯だった。
一方、カウラは強制労働もなく野球したりの休息。
体も太ってきたのが恐怖だったろう。
捕虜は存在しないのだから全て仮名だった。
誰かの「帝国軍人の恥!」の言葉に引きずられたのだ。
自分の目的と国家の目的が一致してる強固な人間。
世間にはそんな思い当たる人間が居る事は確か。
その生真面目さが厄介なんだ。
水木しげる、三国蓮太郎とは違う人。
集団は一部のリーダーに従うからなあ!
ほんとは死にたいなら自分で死ねば良いのに。
多分、そう煽動してる人も死が怖かったのだ。
赤信号皆で渡れば怖くない!
もしかしたら英雄になりたかったのか。
当時の時代は個人主義ではなかった。
個人の人権はなかった時代の真実。
オーストラリアで起こった日本人捕虜集団脱走。
それは集団自殺だったのだが。
心が痛む真実に言葉を失いました。
生き証人として映像に収まられました。
優れた映画でしたね。
"生きたい"それも本質です。