お米
こちらもご覧ください
米と言う字を表す八十八は、
88回、手をかけて育てるという意味。
育苗・苗半作
昔から稲つくりの基本は、苗つくりだと言われます。
22歳から稲を栽培していますが100%の出来、100点満点は一回もありません。
気温・風・霜・みぞれなど天候は毎年違います。緊張して気を引き締めてのスタートです。
種子からスタートして播種へ(鳩胸になった催芽籾を播きます)

春!種籾がスタート!








苗床・育苗機の中へ








田植え
田植えは
猫の手も借りたい!

昔から田植えは猫の手も借りたいと言われてきました。
今は機械作業になりましたが私が高校生の頃はまだ手植えで、集落共同田植えは人がたくさんいて懐かしい思いです。
我が家の田植えは親戚・家族・友人が全員集合です。






成長
成長する稲・稲との約束
さぁ待ちに待ったコシヒカリの出穂です。鞘からようやく顔を出した幼穂。まもなく出穂です。これからが稲つくりで一番神経が磨り減る時期なのです。
養分を穂に転流するには「水」が重要な働きをするのです。水は稲にとっては「命」なのです。水は肥料でもあります。台風によるフェーン現象は穂にとって一番大敵。開花、受粉の大切な時を迎えます。
出穂期から開花期へ

コシヒカリの穂です。
8月7日。
止め葉から少しづつ、少しづつ顔を表しましたよ!

出穂が始まりました。
田んぼの5割の出穂で出穂期と言います。13日が出穂になるでしょう。
◎光合成が行っていること。
- 葉緑素は光エネルギーを電気エネルギーに変えます。
- 電気エネルギーで炭水化物をつくります。
穂揃期
太陽を浴びて風にそよぐ稲穂

40~50%の株が出穂したらその本田の出穂期です。90%が出穂した時には穂揃期と言います。出穂の2日・3日あと、8月13日です。
穂が完全に出きらないうちに、上部の枝こうの先端についた頴娃花から開花を始めます。稲の頴娃花は1本のめしべと6本のおしべを備えています。稲の受粉の時間は(自家受粉)1.0から2.5時間です。
受粉後、花粉はただちに発芽して、柱頭内深く花粉管を伸ばし、30分後に胚のうに達します。そこで受精(重複受精)が行われ、開花後40時間で完了します。
開花期に17℃以下の低温になると花粉管の伸張はほとんど行われないため、花粉は受精能力を失い、不稔もみが多くなります。開花の適温は30℃です。
この時期は稲の一生のうちで最も水を必要とする時期です。これ以降は新根の発生はほとんどないので根を切ってはいけません。
これが江立て

田んぼに溝を掘り排水を良くします。
渇水期に備え水走りを良くする目的もあります。
乗ってると気分が良いが腰が痛い!



稲は気合だ!去年の秋から土を分析して心を込めて育てています。
カルシウムと苦土が効いてバリバリ元気に育て!7月1日のコシヒカリです。

茎と葉がバリバリで緑が濃い
田んぼに植えられた苗はどんなに動きたくとも自分では移動できない。
「だからしっかり育てるんだ」
と若い農業青年が言いました。気合いを入れて育てます。

田植えが終わって3週間が経ちました。
トロトロ層のおかげで稲は順調に育っています。
トンボが見えます。

6月の稲はどこまでも元気。
草丈や葉色や茎数、何よりも根がしっかりと成長しているかがこの時期の診断ポイント。

大事な仕事は「稲の根」を調査すること。
硫化水素の影響はなかったか。
太い根が充分育ってこれからの夏に向かって水分、肥料、ミネラルなど充分吸収できるか。
それが大切なポイントです。
土壌養分検定を生かす最も大切な仕事になります。夏バテしては食味・収量もダメです。

洪水のため溝たてをやり直し。
これはキツイ!
心配な稲の生育。

見事に揃った稲穂、今年の出来は?
土づくり

ここが大事だ!土壌診断と土づくり

稲刈りが終わったからとまるで稲作が完了したと思うならそれは素人。
土壌養分を分析してからは雪国ではこれからが本番だと確信しました。
気温が高いうちに、微生物が活動開始するうちに、オレ流稲づくりの幕開け。勝負は9月、10月なのです。
一連の作業は時間との戦いです。
開演です!!











この時期田んぼには人影はいない。コサギが飛来…
やがて11月になると雁、ヒシクイ、白鳥がやってきます。遠くに見えるは霊峰米山。
以下が水田の基本的な土壌改善目標となります。
項目 | 改善目標 |
---|---|
PH(H2O) | 6.0~6.5 |
腐植 | 3~5% |
有効態リン酸 | 10~50mg/100g |
塩基飽和度 | 70~80% |
置換性石灰 | 200mg/100g |
項目 | 改善目標 |
---|---|
置換性苦土 | 30mg/100g |
石灰/苦土(塩基バランス) | 3~5 |
有効態ケイ酸 | 10~50mg/100g |
遊離酸化鉄 | 1.2% |
項目 | 改善目標 |
---|---|
PH(H2O) | 6.0~6.5 |
腐植 | 3~5% |
有効態リン酸 | 10~50mg/100g |
塩基飽和度 | 70~80% |
置換性石灰 | 200mg/100g |
置換性苦土 | 30mg/100g |
石灰/苦土(塩基バランス) | 3~5 |
有効態ケイ酸 | 10~50mg/100g |
遊離酸化鉄 | 1.2% |
土づくりの狙いは?
活力の高い根と養分吸収が狙い
- 吸肥力の強い根にすること。そのことで養分の減少も激しくなる。
- 養分の過剰蓄積にも注意が必要。
◎ 作物にとってグーンと働きやい条件をつくること。
活力の高い根をつくるには?
硫化水素の発生を抑える
根を傷める物質は主に硫化水素やアミン類、酪酸類、有害な炭化水素類ですが、それらは残渣の藁とか根が地温が上がって肥料分の窒素と反応(分解)が始まってときに活発に発生します。
だから前もって藁を持ち出すか分解させるしかありません。
秋のうちに米糠施用で稲藁分解促進
藁は炭素率が高く分解しにくい。微生物の体や酵素は蛋白質からできているので吸収しやすい蛋白原料を藁と一緒に地温の高いうちに入れる。
また、分解微生物は主に枯草菌(納豆菌)だから、酸素を必要とする好気性微生物です。だから耕耘深度は10cm程度を目安にします。





米糠が目に入ってしまう。
均等に散布しなきゃ。
3年散布してると田んぼの土の色が変わる。

土ごと発酵の技
トロトロ層の形成がこの技なのだ!
表層施用した有機物が微生物で分解されただけでなく、その過程で微生物群が土に潜り込みながら、土の中のミネラルなどをエサに大繁殖。
自然に土は耕され、微生物の作り出したアミノ酸や酵素・ビタミン・ミネラルたっぷりの豊潤な田畑に変わる。
土づくりの要素は物理性・生物性・化学性
さまざまな有機物のC/N比
種類 | C/N比 |
---|---|
牛糞 | 15~20 |
豚糞 | 10~15 |
鶏糞 | 6~10 |
麦藁 | 60~70 |
籾殻 | 70~80 |
稲藁 | 50~60 |
米糠 | 20~25 |
魚粕 | 6~8 |
野菜の茎葉 | 8~15 |
オガクズ | 300~1000 |
土づくりの考え方
作物を栽培するうえで、有機栽培や化成栽培にかかわらず、必要なポイントは三つで、物理性・生物性・化学性です。
物理性は通気性、排水性、保水性など生物性は有機物を分解し、養分や団粒構造をつくったり、品質を向上させる土壌生物のこと。
化学性は、化学的な成分・養分やPH、CECといった化学的要素です。例えば保水性とか微生物の問題では良質な堆肥は重要だと思っています。
日本古来の「発酵」技術で自然と共に生きる
山の腐葉土のような土をつくることが要。山の土は毎年茂っては落ちる樹木の葉や草が折り重なり分解されて自然に「土に帰っていく」ことでできている。
これを人の手で再現すれば「山の土」のような土ができる。
どうやって発酵型土壌にするのかな?
微生物活性剤として酵素、生物活性水を上手に活かす。
- 有用微生物・地場菌の家となる「腐植」を完熟堆肥の投入でつくること。
- 有用微生物のエサになる完熟堆肥や完熟鶏糞、米糠、糖蜜など良質な栄養を土に入れる事。
- 土壌水分60%程度な状態で土づくり作業
- 貝化石や微量要素など有用微生物のサプリとなる物質・資材を投入すること。
- 微生物を活性化させる酵素を加える事(生物活性水)
酵素の力で35日で超良質堆肥 ができる!
籾殻と米糠だけでつくる超良質堆肥
厳寒期でもできる 酵素の手助け!


我が家のライスセンターから

丁寧にね!

いい発酵ですよ!

混ぜてから酵素水を加えます

発酵の匂いがします

かなり発酵してます

60℃を超えないこと

放線菌が素晴らしい
ドクターソイルは体積法による土壌分析器
手軽で誰が検査しても数値に差が出にくいので自分で土壌分析するのに最適!


土壌分析とは作物の生育のよしあしを土の肥料分と照らし合わせた統計学(小祝政明)
これが実際やって見ると面白くもあり難しい。ただ今まで茎数や葉の色しか見なかった私も土と「根」をしっかり見るようになりました。これからが百姓一年生です。
分析できる項目は、pH(水)、pH(カリ)、アンモニア態窒素、硝酸態窒素、可給態燐酸、交換性石灰、交換性苦土、交換性加里、可給態鉄、交換性マンガン、塩分
お米の美味しい炊き方
ごはんを極める!
先生は船久保政明さんです。★5つ星お米マイスターであるふなくぼ商店は05年優良米穀小売店全国コンクール最高栄誉の農林水産大臣賞受賞しました。
炊飯ジャーでできる完璧な炊き方
- 水温は?
×水道水のまま炊く ○炊く水は5~10℃まで冷やす
冷たい水でゆっくり吸水させると、一粒一粒の隅々までゆっくり水が行き渡ります。
また長時間かけて、吸水させた方が、デンプン質が還元されてオリゴ糖が形成されます。そしてお米に含まれるアミノ酸が酵素によって増えることで、旨みや甘みが増します。そして残った胚芽部からはギャバが形成され栄養価まで高くなるのです。 - 研ぎ方
×水が透明になるまで強く研ぐ ○手で軽く泳がせる程度
水が白く濁るのはお米のデンプンが流出しているからです。 - 浸ける
×炊く直前に水に浸ける ○3時間から半日がベスト
- 炊く
A水の量 ×水の種類で変える必要はない ○新米は少なめに。炊飯ジャーはコシヒカリが基準です。
B米の量 ×多いほうが美味しい ○釜の容量の7~8割り
C蒸らし ×一定時間必要である ○通常炊飯なら要らない - 飯切り
×炊き上がったら触れてはいけない ○一粒ひと粒を空気に当てるつもりで
飯切りとは、炊き上がったごはんの一粒ひと粒が空気に触れて水分を飛ばすようにしっかりほぐしてあげること。
古米の美味しい炊き方
古米は、一合に対して大さじ一杯の純米酒を炊き水に混ぜてあげることで、炊くときの沸騰点が上がるため、ごはんにふっくら感が戻ります。また、古米に新米を混ぜるのは止めましょう。味は悪い方に引っ張られます。
もっと美味しくごはんを食べる方法

- 鍋で炊く 噴きこぼしを30秒~1分がポイント
- いい米店を見つける方法 お米へのこだわり度をチェック
- 米の保存方法 密封して冷蔵庫に保存
- 炊いたごはんの保存方法 平らにしてラップに包み冷凍保存
- 水の種類 ミネラルウオーターなら軟水を選ぶ
この記事は「週刊女性自身」の記事を引用しました。米博士の伝授でした。
美味しさの秘密
一人分のめやすは一食120g~160g、おにぎり1個約80g。
洗う
- 米の入った器に水を入れ、軽くかきまぜてにごり水を手早く捨てる。
- 二度目はたっぷりの水を入れ、にごり水を捨てる。
とぐ
水を少なくし、指をくま手の様に開いて輪を描くように回し,手のひらを器底に押しつける様にしごく。
※この時あまり力を入れると、米粒が割れてでんぷん質が溶け出し、いつまでも水が濁るので注意。
- 米粒が見える位に澄むまで水を換え3~4回くり返す。
水加減
- 米量の15~20%増の水を加え、1~2時間水につけておく。
- 長時間水につけることになる時は、ざるに上げておき、炊く直前に水加減する。
炊く
- 電気炊飯、保温ジャー
炊飯スイッチが切れてから10~15分蒸らす。ご飯をかきまぜ、ほぐしてから保温すると、余分な水分がとび、ご飯にツヤが出て美味しく食べられる。 - 文化鍋・無水鍋
高温状態を保ち、熱伝導・保温の良い厚手鍋がおいしいご飯を炊きあげる(昔のかまど炊きに近い状態に炊き上げる) - ガス炊飯器
沸騰までの時間が短いため、米はとぎたてではなく、充分吸水させてから炊く。 - 圧力鍋
玄米を炊くのに一番適している。
- 電気炊飯、保温ジャー
蒸らす
- どのタイプの釜も、炊きあがり10~15分で蓋をあける。
- 蓋をとる時は、蓋についた水滴を中に落とさないように注意。
しゃもじを周囲にぐるりと入れ、底の方から大きく返すようにご飯をかきほどく。
※蒸らしおきが長すぎると水気がもどり、ご飯がまずくなる。
※芯ができたら清酒をふりかけ、もう一度加熱する。
※おいしく食べられるのは、炊きあがりから5時間ぐらいまでが目安。
ご飯が冷めた場合は、電子レンジで温め直すとおいしい。
玄米の炊き方
玄米を洗ってザルに上げ、て水を切って30分くらい置きます。
圧力釜に玄米の1~2割り増しの水(圧力釜によって違うので,いろいろ試して好みの水加減を探してください)を沸騰させ、洗っておいた玄米と塩を加えます、塩加減は10カップの玄米で小さじ1杯くらいが美味しさの秘訣です。
圧力がかかったら2~3分待ってごく弱火にして40分から50分炊き、10分~15分蒸らしてできあがりです。これは柔らかめの炊き方で子どもからお年寄りまでだれにでも喜ばれます。
- 玄米はたっぷりの水で洗う。
玄米:3カップ、水:3カップと60CC、塩:小さじ1/3 - ゴミや籾殻をとって水を切る。
- 蓋をして強火にかけ蒸気が出て2~3分したらおもりをのせる。
シュッシュッといい始めたら中火で、15分、ごく弱火にして15分。 - 10分蒸らしておひつにあける。 圧力釜がなくても、厚手で蓋の重い鍋があれば炊けます。
5層鍋で炊く場合、割り増しの水で圧力鍋と同様にして沸騰したらごく弱火にして1時間で炊きあがります。
蓋の上に何か重い物をのせて炊くと、より美味しく炊けます。