お餅
JCV(上越ケーブルビジョン)さまがお送りする地域に根ざしたニュース番組「ニュースLiNK」内のコーナー
【旬ナビ!食べてくんない】にて、久比岐の里のお餅が紹介されました♪ぜひ見てくださいね。
餅の一口知識
- お餅は和洋折衷でどんな食材にもマッチします。
- コンパクトにエネルギー補給ができます。
- もち米のでんぷんはアミノペクチンが100% 消化・吸収がいいので少量でもエネルギー補給ができます。
まるごと久比岐もち
こだわり餅米品種「こがねもち」
地場物と言う言葉があります。手塩にかけて育てた新潟県のこだわり餅米品種の「こがねもち」を栽培・乾燥・調整まで美味しさを求めての自家生産です。
10種類を越えるお餅は、農家の爺ちゃん、婆ちゃんの昔ながらの知恵と工夫と頑張りが源泉。それに、20代の青年達の手によって作られています。
農家自家生産なのでお米の水分も美味しさの、15%~16%に出来るのが強みです。
稲作の基本は何と言っても土つくり。
「土ごと醗酵」の技術で、米糠の持っている醗酵力を最大限利用します。
春の「ヨモギ」の新芽摘み。今日は潟川の土手に良質なヨモビを発見。お婆ちゃん達の出番です。新芽一つ一つを丁寧に摘み取ります。
4月の下旬から5月にかけてのこの仕事。この頃は田植えの忙しい時期なのですよ。
ドスンドスン!落下タイプの胴搗き。昔ながらの杵と臼で搗く方法です。
一臼一臼蒸し米の出来具合を確かめながらの作業は創業以来35年、変わりません。心を込めて搗きあげたのが久比岐もちです。
餅米のこだわり
新潟県のもち米の最高級品種は「こがねもち」と言う横綱です。
糯米の精白は、精白度88~89%とやや高めに行います。品質向上のためです。
また、穀湿が上昇しないように細心の注意を払います。
米に含まれている成分
もち米のデンプンはアミロペクチンだけです
米に含まれている成分は白米の状態で、デンプン77%、水分16%、たんぱく質6%、脂肪1%、ほかにビタミンなどがわずかに含まれています。うるち米ともち米のちがいはこのデンプンの組成にあります。
デンオウンは、ブドウ糖分子がたくさん結びついたアミロースとアミロペクチンという二種類の高分子化合物からつくられています。アミロースはブドウ糖分子が数十から数百、鎖のように結合しています。
アミロペクチンはブドウ糖分子が数百から数十万、結合して網の目のようになっています。
それぞれの性質は、さらりとした食感のアミロースに、もちもち食感のアミロペクチンといったところです。
作り方のこだわり
手作りのお餅って何のこと?
それは一臼一臼昔風の手粉、とり粉を用いて一臼ごとに伸して皮を作って固める製法のことを言います。
手作り作業ですが、カット包装行程で一番気を使うのは「量り」の部署です。真剣な眼です。
金属探知機からシーラーへ精神集中!!
番外編 教えます! もちつきの極意
美味しそうなお餅が積み上げられました。
餅が製品になるまでの餅製造工程
細心の注意、菌管理技術があってこそ美味しくてしかも品質が最高の製品になります。
- 糯玄米
- 精白
- 水洗
- 浸漬
- 水切り
- 蒸し
- 搗き
- 延ばし
- 冷蔵硬化
- 切断
- 蒸し時間は最低20分は必要で湿りの多い蒸気で芯から蒸しあげることが必要。
釜の水量が少ない場合や蒸気圧が高すぎると芯の取れない餅になります。
- 杵つきの場合は臼に蒸し米をあけた後、こづいて充分に目潰しを行い、120回~150回位たたく。
ミキサー練りだしの場合は、蒸し米を2分程度冷まし、息抜きを行ってから行うことが良い餅を作るうえで不可欠です。
新潟県食品研究センター 江川
蒸米つくり
ほがして搗きます
のして返してラックヘ
粉を払って切ります
量って金属探知してパックします
餅のある生活
餅のある生活を考えてください。
おもちのあんな事、こんな事、もっと知りたい!とか。
お餅を知ると加工の歴史や文化、食文化を学ぶことになります。
いろんなお餅
丸もち
角もち
うす餅
お餅百科
おもちが持っているパワーは?
- 国産米だから
安心して
食べられる - 腹持ちが
いいから
完食要らず - 加熱・調理に
時間が
かからない - クセがないので
おかずと
合わせやすい - よく噛むから
ダイエット
にぴったり
もちは昔から力のつく食べ物と言われてきました。もちを食べると母乳の出がよくなるとか、人力車を軽々と引いて走る回ることができたのも持久力のつくもちや米を食べていたからです。
もちのパワーは日本人の原動力でした。
もちは、元気を充電できる体に優しいエネルギー源
もちは注目すべき特別なパワーがあります。もちには体の組織や血液を作り出すのに必要なタンパク質と、体内で効率よくエネルギーを生み出す糖質が多く含まれています。
糖質は最も重要なエネルギー源ですが、もちに含まれている「でんぷん質糖質」は砂糖や果糖などの甘い糖質に比べ、はるかにヘルシーです。チョコレートや甘い飲料水などを一度に大量に取り過ぎると、逆に血糖値を下げ、低血糖の状態を招いてしまいます。
これに対し、もちのでんぷん質糖質は、消化・吸収がじわじわと緩やかに進むため、血糖値もゆっくりと上昇し、安定した状態が保てます。
もちがゆっくりとエネルギーに変わると言うことは、体力を長く温存でき、マラソンや登山など、長く激しい運動の前にもちを食べる人が多いのもうなずける話です。
また、もちはお酒が好きな人にとっても有効です。お酒を飲むとご飯を食べずに済ませてしまいがちですが、これがコレステロールを上げる一因に!つまみにもちを利用したり、仕上げにもちを食べることで、コレステロールの上昇が改善されます。
疲れたと思ったらもち、運動の前にもち、飲んだらもち、と言うほどにもちの栄養パワーは偉大です。また、もちは腹持ちがいいのに胃腸に負担をかけないので、病後やお年寄りにも優しい食品です。
更に漢方の視点から見ると、体を暖める作用も有り、寒い季節にはピッタリ。調理の簡便性、保存性、そして栄養効果を考えると、もっと積極的に取り入れたい食品の代表と言えるでしょう。
もちをよくかむことでうれしいダイエット効果も
でも、おもちって太るんじゃない?なんて声も聞こえてきそうですがご安心を。カロリーは意外と低めで、115kcal。ご飯一杯(110g)163kcal・クロワッサン1個(40g)172kcalと比べてもずっと低カロリーです。
また、もとの糖質は血糖値を安定させ、これが満腹の状態を長持ちさせます。つまり間食を抑えられるメリットが生まれます。さらに、噛むことでダイエット効果が期待できます。
麺類のようにズルット食べられないもちは、どうしてもよく噛むことからダイエット効果が期待できます。咀嚼は唾液の分泌を促して消化を助けると共に、十分な満腹感を与えてくれるので、太る原因となる早食いを防止できるのです。
もちを毎日の主食やおかずに活用すれば、おいしくて健康的に、そしてむりなくカロリーダウンができます。
お餅の歴史
豊作を願ったもちは、やがて菓子文化とともに発展。
そもそも、もちはお正月などの行事やお祭りの日に食べる「晴れの食」、とっておきのごちそうでした。もちの原料である稲には精霊が宿ると言われ、米がたくさん詰まったもちは神の象徴であり、人々は豊作や健康へ祈りをもちに込めたのです。
その名残を今に伝えるのが鏡もち。神社に祭られていた聖なる丸い鏡”神鏡”を形どって丸もちになったと言われています。
その後、もちは信仰の対象から徐々に姿を変え、菓子として発展しています。当時の菓子は現代のように甘いものではなく、ちょっとお腹がすいたときにつまむ、おやつのような存在でした。奈良時代の朝廷には、”主菓餅”(くだものつかさ)という、果物と雑もちの担当部門まであり、小豆や大豆のまめ餅をつくっていたとか。
さらに鎌倉から室町になると、禅宗とともに中国から伝わった”点心”が人気を呼び、もちや野菜を具にした菜饅頭などが間食として食べられるようになりました。
唐菓子や点心、また茶の湯の影響を受けて広がったもちの世界。現代でもお正月のおもちを、お米屋さんだけでなく、和菓子さんでついてくれるのは、こんな訳があったのです。
そもそものお雑煮は神様とのお食事でした。
お雑煮の主役、お餅が日本に伝えられたのは、古墳時代にさかのぼります。
中国南部から糯稲とともに渡来するや、日本人好みの粘っこい食感を受けて、あっという間に日本中に広まり、主にお菓子として食べられました。
一方、神様の魂が宿ると考えられていた丸い鏡に見立てて、丸いお餅は神聖視されていました。円盤形に整えて鏡餅としてお正月に供えるのはここから始まっています。
さて、お雑煮と言う料理を食べるようになったのは室町時代に入ってからです。日本には昔から、神祭に参加してお供えした食べ物を神様と一緒に食べる「直会」(なおらい)と言う儀式がありました。
お正月も例外ではありません。お正月には歳神様がやって来て、一家を幸福にすると信じられていました。大晦日の夜、歳神様を迎えるために野菜をお供えし、元旦の朝、神棚から下ろして一つの鍋で煮て食べる、と言う習慣があったのです。こうすることで神様と一緒に食事をし、神様のご加護が受けられるよう、また、一年を無事過ごせるよう一家で願ったのです。
江戸時代に入り、階級を問わず庶民の間でもお雑煮が食べられるようになると、お正月をお雑煮で祝う習慣は急激に全国に広がったのです。地方や家によって具も汁も違い、その組み合わせは家の数だけあると言われるまでに、多種多様な料理に成長したのです。(資料MOM)
加工の歴史
もちの歴史を巡ると、照葉樹林文化に突き当たる。
この言葉の中にある照葉樹林は常緑性カシ類を主体とする温帯性の森林であって、東アジアに独特なものとして、ヒマラヤ南麓からインドシナ半島北部、中国西南部と江南、朝鮮半島南部を経て日本の西部に至るまで帯状に分布している。この照葉樹林には多くの民族が住み、それらの民族の生活文化には数多くの共通点が存在していることから、照葉樹林文化と名付けられた。(中尾佐助)
特に食に着目すると、共通するものとして、水さらしによる木の実や根茎のアク抜きと澱粉の採取、茶の飲用、カビ酒、醤(ひしお)や納豆のように発酵大豆、なれずしなどの加工、カンキツ類の果実、しそ、さといも、やまいも」などの食用、各種穀物の糯種の開発ともちの儀礼的使用などである。
日本の生活文化はこのこの照葉樹林文化に著しく影響を受けている。日本におけるもち文化は縄文時代晩期、イネの伝来に伴って始まったと考えられる。(本間)